本ブログではこれまで、ピアノを練習するのに適したアプリをご紹介してきましたが、それぞれ特徴があり「で、結局どれを選べばいいの!?」と思った方もいらっしゃると思います。
そこで今回は5つのアプリすべてに課金して活用してきた私カフェランが、それぞれのメリット、デメリットを比較して、あなたにピッタリのおすすめをご紹介したいと思います。
目次
5つのピアノ練習アプリとは
当ブログでこれまで紹介したピアノ練習アプリとは次の5つです。いずれも、実際に弾いたピアノの音をアプリが把握し、正確性の判定や指導を行ってくれるタイプのアプリです。
PianoMarvel(ピアノマーベル)
WEBアプリと、タブレットアプリとして提供されるピアノマーベルの解説記事はこちら

SimplyPiano(シンプリーピアノ)
スマホ(タブレット)アプリとして提供されるシンプリーピアノの解説記事はこちら

Skoove(スクーブ)
WEBアプリ、スマホ(タブレット)アプリの両方で提供されるスクーブの解説記事はこちら

PianoAcademy(ピアノアカデミー)
スマホ(タブレット)アプリとして提供されるピアノアカデミーの解説記事はこちら

flowkey(フローキー)
WEBアプリ、スマホ(タブレット)アプリの両方で提供されるフローキーの解説記事はこちら

比較内容と総合評価
比較内容
さて各アプリの比較方法ですが、今回は次の5項目を数値化しその合計ポイントで優劣をつけていきます。
- 体系的な学習内容
- 曲の豊富さ・新しさ
- 使用環境
- コスト
- 独自機能
総合評価
それではさっそくですが、総合評価を発表していきましょう!手っ取り早くおすすめを知りたいという方はこちらをご覧ください。そして気になる部分があれば各項目の説明や各アプリ詳細記事を併せてご覧ください。
1 | ピアノマーベル | 23.5点 |
---|---|---|
2 | フローキー | 20.0点 |
3 | シンプリーピアノ | 19.5点 |
4 | スクーブ | 19.0点 |
5 | ピアノアカデミー | 16.5点 |
ということで、1位はピアノマーベルでした!
これは個人的には納得の結果で、ピアノをきちんと習得していきたいという場合には最もおススメしたいアプリです。
さて、以下にこの総合評価の根拠となる説明がありますのでご覧ください。
①体系的な学習内容
このカテゴリーでは、ピアノを学習する人がムリなく段階的にレベルアップできるような体系的な仕組みが整っているかを重視します。
1 | ピアノマーベル | |
---|---|---|
2 | フローキー | |
3 | シンプリーピアノ | |
4 | スクーブ | |
5 | ピアノアカデミー |
ピアノマーベル
とにかくきめ細やかな練習メニューが体系的に整理されています。どのように整理されているか…をまとめると次のような図になります。

- メソッドとテクニックという2つのモードの中に
- 30段階のレベル分け
- 各レベルの中に具体的なレッスンが20こ(つまり合計120レッスン)
- 更にそれらを左手のみ、右手のみ、両手と自由に選択できる
そして、各レッスンの解説資料として下記のようなものを自由に確認できるようになっています。

フローキー
フローキーは「コース」というメニューでピアノに必要なスキルをある程度体系的に学べるようになっています。

まずはピアノに触れてみることから始め、徐々にテクニックを磨けるようになっていますが、特にコードの学習が充実しています。
コードに関する学習だけでもこのようなメニューがあります。
- 基本のコード4つ
- メジャーコードの作り方
- マイナーコードの作り方
- メジャーコードの転回形
- マイナーコードの転回形
- 四和音
- シックスコードとアドナインスコ―ド
- コード伴奏
- コード奏法による即興演奏
上記はコースメニューの一部ですが、だいぶ基礎的な部分に突っ込んだ学習内容となっています。
シンプリーピアノ
シンプリーピアノの場合も、どういう風に学習を進めていけばいいかの提示方法がとても分かりやすい画面になっています。

上の画面のように、「ソリスト」「コード」という2つのコースを選択すると、そのコースに沿ったメニューをレベル別に辿っていくという進め方が基本となります。
コースを進めていく中身は以下のようなになっています。ただしこれは現時点のメニュー構成であり、常にメニューは更新され成長していく仕組みです。

スクーブ
スクーブも基本的には初心者メニューから徐々にレベルアップしていけるメニュー構成にはなっています。
どのコースがどういう目的やねらいがあるか説明書きが加えられていますので、その辺りを頼りに、実際に練習するメニューを選択する感じです。
どちらかというと初心者に寄り添ったレベル感であり、ちょっと深堀していきたいニーズには物足りないと感じました。
ピアノアカデミー
ピアノアカデミーも、徐々にレベルを上げていくメニュー構成になっていますが、構成が若干大雑把な感じが否めません。

また、レッスン内容もスケールやコードなどに寄っているなど、他のアプリと比較すると体系的な整理が少し甘い感じがします。
② 曲の豊富さ・新しさ
このカテゴリーは、アプリ内でチャレンジすることができる楽曲数や新曲の追加頻度などを重視します。
1 | ピアノマーベル | |
---|---|---|
2 | フローキー | |
3 | シンプリーピアノ | |
4 | スクーブ | |
5 | ピアノアカデミー |
単純な曲数及バリエーション、新曲のアップデート頻度等を総合的に勘案して評価しました。
曲数・バリエーション
実際にアプリ内で確認できる曲を数えた結果は以下のとおりです。(2019/12/27現在)
ピアノマーベル | ・10,000曲程度(公式サイト) ・クラシック、洋楽ポップスが中心。連弾曲もあり |
フローキー | ・1,000曲以上(公式サイト) ・20の多彩なカテゴリーから選択可能 |
シンプリーピアノ | ・450曲(実測) ・クラシック、洋楽ポップスの他に、コードを中心に演奏するジャズ系楽曲もあり |
ピアノアカデミー | ・230曲(実測) ・ほぼポップス系が中心 |
スクーブ | ・190曲+α(実測) ・ポップス系が中心。ゲーム音楽等もあり |
新曲のアップデート
今現在の曲数も大事ですが、曲が追加されていく頻度や、それを知らせてくれる頻度も大事。
◆ピアノマーベル
ピアノマーベルの場合はトップページで新曲の追加をお知らせしてくれます。割とコンスタントに追加されています。
◆フローキー
フローキーもトップページで新作の追加が分かるようになっています。

◆シンプリーピアノ
シンプリーピアノも頻繁にアップデートが行われます。しかもアプリを起動するとその追加された曲を表示してくれるので、すぐ把握することができます。
また、クリスマスやバレンタインなど、季節のイベントごとに期間限定の曲が追加されることもあります。
◆ピアノアカデミー、スクーブ
新曲追加のお知らせ機能は今のところないようです。よって曲の追加頻度等も把握しずらい状況です。
③ 使用環境
アプリを使用する環境のバリエーションやシンプルさ、ストレスを感じないかについて重視します。
1 | スクーブ | |
---|---|---|
2 | フローキー | |
3 | ピアノマーベル | |
4 | ピアノアカデミー | |
5 | シンプリーピアノ |
このカテゴリーでは、使用環境バリエーションと音声認識の精度を総合的に勘案して、ランキングを作成しました。
使用環境のバリエーション
各アプリによって使用できるデバイスに違いがあります。アプリごとに見てみましょう。
アプリ名 | WEB(PC) | iPhone | iPad |
スクーブ | ● | ● | ● |
フローキー | ● | ● | ● |
ピアノマーベル | ● | ● | |
シンプリーピアノ | ● | ● | |
ピアノアカデミー | ● | ● |
ピアノ音の認識
基本的に生ピアノや電子ピアノを弾いた音をアプリが認識して判定する仕組みであるため、ピアノ音声の認識精度は重要です。
認識方法には、次の2種類があります。
- iPhoneの内蔵マイクを利用する方法
- 楽器のMID端子とデバイスを接続して音を認識する方法
手軽という意味では①の方法が手軽ですし、変換ケーブルなどを購入する必要がないため、コスト的にも安価です。そして生ピアノなど電子ピアノ以外でも利用することができるなどメリットは大きいです。
ただし、精度という部分ではアプリによって差があります。
ここでは私が実際に使用した感触をまとめます。
スクーブ | 認識は良好でストレス感じない |
フローキー | 認識は割と良好 |
ピアノマーベル | WEB使用が前提であるため、変換ケーブル購入が必要 |
ピアノアカデミー | 認識は割と良好 |
シンプリーピアノ | 正しく弾いているのにミス判定されるなど、認識に甘さが見られる |
④ コスト
無料で利用できる範囲や課金の料金等について、コストパフォーマンスの高さを重視します。
1 | シンプリーピアノ | |
---|---|---|
2 | ピアノマーベル | |
3 | ピアノアカデミー | |
4 | フローキー | |
5 | スクーブ |
このカテゴリーでは、無料メニュー及び課金料金を総合的に勘案して、ランキングを作成してみました。
無料メニューに関して
まずは無料で利用できる範囲を比較してみます。
シンプリーピアノ | 2つのコースのみ無料で利用可能 |
ピアノマーベル | 30日間無料でお試し期間あり |
ピアノアカデミー | 毎日10分間は全てのコースが利用可能 |
フローキー | 8曲が無料で利用可能 |
スクーブ | 3つのコースのみ無料で利用可能 |
課金(プレミアムメンバー)
全ての機能や曲を利用したい場合は、いずれのアプリの場合も課金が必要です。
ということで次は課金した場合の料金比較です。年間払いした場合の1か月あたりの料金で比較します。
シンプリーピアノ | 658円/月 |
ピアノマーベル | 907円/月 |
ピアノアカデミー | 850円/月 |
フローキー | 1066円/月 |
スクーブ | 1070円/月 |
サービス内容がすべて違うわけですから、単純に金額だけ比較しても意味はないかもしれませんが、どのサービスも一定の品質を備えていることを前提が考えれば単純に安さというのもメリットの一つです。
⑤ 独自機能
他にアプリにない機能を独自性として評価します
1 | ピアノマーベル | |
---|---|---|
2 | スクーブ | |
3 | フローキー | |
4 | シンプリーピアノ | |
5 | ピアノアカデミー |
ピアノマーベル
ピアノマーベルはWEBアプリということもあって機能がとても豊富です。
例えば次のような機能があります。
- 初見テスト「SRSA」
- 楽譜が印刷できる
- 集中的にトレーニングできるブートキャンプ機能
- ピアノ教室の運営サポート機能
初見テスト「SRSA」は初見力を数値化してくれる斬新なものです。現在の力量を確認できるだけでなく、その結果を蓄積してくれるためスキル向上の推移をみてモチベーションをあげることができます。
また楽譜として印刷することができるものポイント高いと思います。ピアノ教室の運営サポート機能やこの印刷機能があることから、ピアノマーベルをピアノ教室の教材として活用するケースも増えているようです。
PDFマークのある楽曲が印刷可能です。
こういった感じでPDFを閲覧・印刷することができます。

スクーブ
「スクープならでは」という機能には機能のものがあります。
- 弾いている手の動きが分かる
- 疑問点があればチャットで質問できる
こんな感じでレッスン画面で手の動きが分かります。特に初心者にとっては指使いなどのイメージがダイレクトに伝わると思います。

フローキー
フローキーも弾いている手の動きを見ながらレッスンを受けることができます。

また右手のみ、左手のみ、繰り返し箇所、テンポの指定がものすごく簡単に設定できます。「ここだけ重点的に練習したい!」などのニーズにこたえられるユーザフレンドリーな画面構成になっています。
シンプリーピアノ
シンプリーピアノには各ユーザにパーソナライズされた「5分間エクササイズ」という練習メニューがあります。
これは一人ひとりのレベルに合わせたエクササイズで、短時間で挫折しにくい環境を作ってくれるものです。
メニューは以下のように、手軽に出来るものを3つほど提案してくれます。

ピアノアカデミー
ピアノアカデミーにはゲーム感覚で遊べるトレーニングが備わっています。ゲーム感覚というよりゲームですね。
例えば下の画像は、電線に留まった鳥を電気を通して追い払うゲームです。正しい鍵盤を押すと電気が通ります。

こういった気軽にできるゲームが、レッスンの合間に取り入れられているので、メリハリの利いた練習を行うことができます。
まとめ
以上、5つのピアノ練習用アプリの徹底比較でした。
冒頭で紹介したように総合評価1位はピアノマーベルでした。曲数やコスト、レッスン内容などどれをとっても高品質で評価1位にふさわしいと考えています。
ただし、それぞれのアプリに特化した良さというものもまたありますので、自分にとって合う・合わないというのもあると思います。
各アプリとも無料期間や無料で弾くことのできる曲がありますので、まずはインストールしてみて使ってみるのが一番早いと思います。
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