以前の記事でピアノを始める際の独学方法について、主に3つのケースがあることを解説しました。
具体的には次の3ケースです。
- 教則本を購入して練習する
- ネットの色んな情報を元に練習する
- アプリやネットサービスで練習する
そして③の深堀記事としてsimplypiano(シンプリーピアノ)というアプリをご紹介させていただきました。
今回は同じくピアノ独学用に提供されているアプリ、Skoove(スクーブ)の使用感や特徴をガッツリご紹介したいと思います。
ピアノ独学の方法に悩んでいる方や、練習環境を変えたい方などの参考になれば幸いです。
目次
Skoove(スクーブ)の基本事項
提供する会社
Skooveはドイツの新興企業Skoove(会社名も同じ)が提供するピアノトレーニング用ツールで、パソコン(ブラウザソフト)でも、スマホ・タブレット(アプリ)でも利用することができます。
利用方法
シンプリーピアノやピアノマーベルと同様に、自分で弾いたピアノの音をSkooveが認識することで、正しく弾けているか判定しながら、レベルアップを図っていくスタイルです。
音声認識
音声認識の方法も2種類用意されています。
- マイクでの認識
パソコンやスマホの内臓マイクで演奏を認識する方法です。アコースティックピアノを始め、どのような鍵盤楽器でも対応することができます。事前に用意するものは不要です。 - MIDIケーブルを接続
電子ピアノ等のデジタル楽器であれば鍵盤とパソコン(又はスマホ等)をMIDIケーブルで接続することで認識できます。確実に認識することができるためマイク認識より安定感があります。
MIDIケーブルの接続
楽器とデバイス(パソコン、スマホ等)の接続について簡単に説明します。
(1)楽器の背面にあるMIDI端子(IN,OUT)にケーブルを接続します。
(2)デバイス側のUSBコネクターに接続します。(ウチの場合はパソコン)
これで完了!!とっても簡単♪
ちなみに私が使用しているMIDIケーブルはこちらです。少々お高いですが品質がよいので気に入っています。
料金(プレミアムへの加入)
Skooveは無料で受けることができるレッスン(3レッスン)もありますが、プレミアムに加入することで、300以上のレッスンをはじめ、全てのサービスを受けることができます。
ちなみに、スタンダートとプレミアムのサービスの対比は次のとおりです。
肝心の料金はこちら。(為替は9/6現在)
期間 | 1か月 | 3か月 | 12か月 |
ドル(1月あたり) | $19.99 | $13.33 | $9.99 |
円(1月あたり) | 2,141円 | 1,428円 | 1,070円 |
Skooveの実際の使用感を解説
ここからはSkooveプレミアムを実際に使用してみた感想や良かった部分、改善してほしい部分等を解説します。
基本的なレッスン内容
Skooveではピアノの経験度合いに応じたレッスンがコースとしてまとめられており、プレミアムに加入すると、以下全てのコースを受けることができます。
- ピアノ初心者1
- タッチパネルピアノ初心者1
- 初心者理論:視奏
- タッチパネルピアノ初心者理論
- ピアノ初心者2
- ピアノ初心者3
- ピアノ初心者ソング
- タッチパネルピアノ中級者
- ピアノ中級者2
- ピアノ中級者3
- ピアノ中級者ソング
- クラシックピアノ
- ポップピアノ
- ピアノ上級者向けの曲
- ブルース&ブギウギ
- 和音と音階
- プロデューサー向けキーボード
- The Beatles Course
- Bohemian Rhapsody
- クリスマスコース
レベルとジャンルで細分化された、とてもバラエティに富んだレッスンが数多く用意されています。ちなみにパソコンで受講するとタッチパネルのコースはメニュー表示されません。
今回はこの中から「ブルース&ブギウギ」を例にとって、実際のレッスンをレビューします。
レッスンの流れ (例:ブルース&ブギウギ)
まずは「ブルース&ブギウギ」コース中のレッスン選択画面が表示されます。「ブルース&ブギウギ」は次の5つのレッスンで構成されています。
- 曲を理解しましょう
- 鍵盤を習う(右手のみ)
- 正しいリズムで演奏しましょう(右手のみ)
- 鍵盤を習う(両手)
- 正しいリズムで演奏しましょう(両手)
曲によっては左手のみのレッスンがあったり、最後に「バンドと一緒に演奏」というレッスンもあります。
ちなみに上記はスマホの画面ですが、パソコン版は画面構成が異なります。
今回の記事では基本的にスマホ画面で説明いたします。それではレッスンを一つずつみていきましょう。
①曲を理解しましょう
まずはskooveによるお手本を聴く&譜面・手の動きを見ます。
実際の画面を動画でご覧ください。
ここで曲の雰囲気をばっちり掴みましょう。
②鍵盤を習う(右手のみ)
右手のみを弾きます。自分の出来るスピードでゆっくりと弾くことができます。鍵盤を間違えるとその部分が赤く表示され、正しい鍵盤を知ることができます。
③正しいリズムで演奏しましょう(右手のみ)
今度はリズムにのって右手だけで弾きます。つっかえても、間違えても曲は止まらず、繰り返されますので、テンポにのってスムーズに弾けるまで練習することができます。
④鍵盤を習う(両手)
今度はいよいよ両手で弾きます。右手のみのときと同様に、ゆっくりと音符を見ながら弾いていきましょう。間違えると鍵盤が赤くなりますので、場所を把握しながら修正します。
⑤正しいリズムで演奏しましょう(両手)
このコースの仕上げとして、両手でリズムにのって弾いていきます。自分で止めない限り何度でもループしますので、納得いくまで繰り返し練習することができます。
レッスンの流れ総括
レッスンの流れはいかがでしたでしょうか?
ピアノ練習の常套手段である、”まずは片手からゆっくりと”という段階的なレッスン構成になっていますので、無理なく演奏に親しむことができると思います。
注目すべきは、クラシックコースと共にポップピアノなどのコースが設けられている点です。つまり楽譜を見て演奏するだけでなく、コードをもとに弾く練習も行うことができます。
そして「和音と音階」コースでは、コード進行という観点でのトレーニングを行うことができます。このあたりは類似サービスよりも特化されている分、強みであると思います。
また手の動きが見れるのも、特に初心者にはうれしいですね。正しい指使いを覚えるうえで参考になります。
改善してほしいところ
使ってみていくつか改善してほしいな~という箇所がありましたので、ピックアップしておきます。
説明が不十分
まぁこんなものといえば、こんなものかもしれませんが、使い方の説明が不十分な気がします。
例えばプレミアムでサービスとして「音楽教師からの1対1のサポート」というものがうたわれています。
画面を色々触ってもそれらしきメニューがありません。分からない私はサポートにメールしました。
そうしたらこのような回答が。
Hi 〇〇〇,
this is Fabian from Skoove, thank you for the message!
That is correct, we offer One-on-one support. This means that you will receive professional advice from our music instructor when you ask us your questions in terms of music theory and practicing. If you have a question just ask us with the help of the chat button and you will receive a response as soon as possible.
Is there anything I can help you with at the moment?
Kind regards,
Fabian日本語訳
こんにちは〇〇〇
SkooveのFabianです。メッセージをありがとう! 私たちは一対一のサポートを提供します。これは、音楽理論や練習に関して質問をする際に、音楽インストラクターから専門的なアドバイスを受けることを意味します。質問がある場合は、チャットボタンの助けを借りて私たちに尋ねると、できるだけ早く応答を受け取ります。 現時点でお手伝いできることはありますか? 敬具、 ファビアン
つまり「1対1のサポート」とは、チャットによるサポートのことだったんですね。
さっそく見てみたら、メールで行ったはずのこの質問もしっかり反映していました。
練習履歴が残らない
他の類似サービス(ピアノマーベル、シンプリーピアノ)では自分の練習結果がしっかり記録されます。どのレッスンをクリアしたのか、練習時間はどのくらいだったのか…といったものが把握できるのです。
Skooveでも各レッスンが終了した際、何分間やっていたかの表示はされますが、それは一時的なもので記録はされません。
このあたりのニーズは人によって様々かと思いますが、長期的にピアノを練習するうえで、自分の過去の練習結果って大事だと思うのです。
この辺りもskooveに要望してみたいと思います。
プレミアムの解約
プレミアムは解約手続きは以下のとおりです。
- メニュー「アカウント設定」を開く
- アカウントページの下にあるリンクをクリック→ 会員登録をキャンセルしたいですか?
- 「サブスクリプションの管理ページ」に、サブスクリプション解除の理由を選ぶオプションが表示される
- 理由を選ぶか、その他を選んでテキスト欄に別の理由を記入する
- ページの下にある続けるボタンをクリックする
- 次にページの下にある購読停止ボタンをクリックし、サブスクリプションをキャンセル
まとめ
ピアノを独学することができる練習アプリSkooveの使用感や特徴を解説しました。
使ってみて感じたのは、レッスンの内容自体初心者に寄せた比較的優しい内容になっていますので、中級以上の人よりは、「まずは気軽にピアノを始めてみたい」という初心者の方にとって最適なサービスの一つであると思います。
ただ気軽に始められ自分のペースで…というのは最初は楽ですが、スキルをどんどんあげていくこととは表裏になる部分がありますので、そういった向上心がある場合は、しっかり計画を立てたり、意識面の向上が必要でしょう。
またはその段階でピアノ教室を視野にいれるということでもいいですね。
まずは始める…というスタートアップにいかがでしょうか。
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