バンドを組んで活動している方であれば、一つのバンドで出来るだけ長く、楽しく活動したいと考えている方が多いのではないでしょうか。
バンドを長続きさせるコツは色々あると思いますが、そこは人間の集まりですから、最終的に大きいのは音楽性や人気などよりも、人間同士の関係が円滑かどうかではないでしょうか。
そんな関係を構築するために大切なことの一つは、特定の人に負担が集中しないこと。
バンドには自分が担当するパートの演奏以外にも色々な役割がありますが、それらを偏らせるのではなく、みんなで分かち合う…そんな協力体制があるバンドは強いと思います。
今回はそんなバンドの役割について、どんな役割があるのか、詳しく説明していきます。
目次
バンドの役割一覧
まずは、バンドを運営していくうえで、どんな役割があるのか、ざっとみていきましょう。
- ソングライティング
- リーダー(バンマス)
- スタジオ日程調整・予約
- 会計
- 動画撮影・録音データの配布
- 譜面・音源用意
- WEBサイト・SNS・YouTube運営
- 車出し、運転
- 打ち込み
- 場を和ます(ムードメイカー)
それでは、一つずつみていきましょう。
①ソングライティング

オリジナル曲を演奏するバンドであれば”曲を書く”という工程が必要です。
作曲や作詞については、誰でもすぐ一定のクオリティのものを、
そういう流れから、”メインソングライター”という立場ができる傾向にあり、曲を書かないメンバーがいても責められることはないでしょう。
とはいえ、「作曲とかよく分からないから、知ーらない」…では、面白みもないので苦手でも、1曲仕上げてメンバーに持っていくと見直されたりします。
ただ作詞に関しては、一般的にボーカリストが担当することが多いので、意識的に取り組んだ方がいいでしょう。周りのメンバーもそれを期待していることが多いので。
【主な役割】
- 作曲
- 作詞
②リーダー(バンマス)
文字通りバンドのリーダー(バンドマスターと呼ぶ場合もあります。)。バンドの創始者(いいだしっぺ、メンバー集めた人)が務めていることが多いです。
バンドのカラーや方向性といった全体の舵取りから、演奏する個々の楽曲のアレンジ調整まで役割は多岐に渡ります。①のソングライティングを担っていることも多いです。
例えばスタジオ練習時に、メンバー間でアレンジの方向性で意見が割れたら「こっちのアレンジもよかったけど、〇〇だし今回はこっちでやってみようか」などど調整を図るのも多く場合リーダーの役目ですし、演奏の出来を判定するのもリーダーだったりします。
体感としては、後述するバンドの雑務的なこともリーダーがこなしている場合が多く見受けられます。
バンドの発展のためにリーダーの果たす役割は非常に大きいです。だからこそ、リーダーの負担を軽減する意味でも、役割は分散しましょうね…というのがこの記事の趣旨でもあります。
【主な役割】
- バンドの方向性を決め、その方向で運営する
- スタジオ練習の仕切り
- バンド戦略(ライブスケジュールや音源制作、発表等)
- メンバーの補充やサポートの依頼
- メンバーの悩み、ぐち聞き
③スタジオ日程調整・予約

練習日が固定のバンドはいいですが、特に本業を持っている社会人バンドは日程を合わせるのも大変です。
各自の可能日を集約して次の練習日を決める。決まったと思ったら誰かの都合が悪くなってリスケする。決まったら予約する。レンタル品があれば合わせて予約する。
大したことない仕事にみえて、毎回確実に発生するものですから、地味にめんどくさかったりします。
誰でも出来る仕事かもしれませんが、率先して引き受けることで、信頼性が向上すると思います。
ちなみに今は便利な日程調整用のツールがたくさんありますので、積極的に使用して負担を軽減しましょう。
【主な役割】
- 各メンバーの日程調整
- スタジオの予約
④会計
複数人で何かの活動をすれば必ずお金周りの役割は発生します。飲み会でも旅行でもBBQでも割り勘にしたりしますからね。
バンド活動でも同じです。スタジオ代や打ち上げ代、ライブをやればお金がかかります。ただ、バンド活動と上記で例示した飲み会等と違う点は、一回こっきりではないという点です。
例えばスタジオ練習では、レンタル代金を頭数で割ってちょうどいい金額で集金しますが、当然お釣りの端数がでます。この端数の扱いはバンドによって様々でしょうが、私の経験してきたこれまでのバンドでは、端数はひとまず会計が預かり、それなりの金額に達したらスタジオ代に充てる、などしていました。
また、後述するように譜面代やコピー、機材代などバンド共通で使用するものを購入する場合もあります。
ということでお金を管理する会計という立場があった方がベターです。
お金の価値観はそれぞれ違うので、安易に決めると後でトラブルになりかねません。また不公平感があっても不満が溜まっていく原因にもなります。よって、なるべくお金の扱いは透明化して、公平感が伝わるのが望ましいでしょう。
【主な役割】
- スタジオレンタル代の集金・支払い
- お釣りの管理
- その他イベント(打ち上げ等)の集金・支払い
- バンド経費の管理(音源や楽譜の購入等)
⑤動画撮影・録音データの配布

スタジオ練習ではバンドの演奏を振り返るために、音源や動画を録っておくことが望ましいです。その時気が付かなくても、後で客観的に聴くことで気づくことがたくさんあります。
これをやるのに必要なのが動画撮影(または録音)とメンバーへの配布です。
録音を行う場合は、スタジオに備え付けられている機材を使用するのも手ですね。ただ多くの場合はCD-R等への記録でしょうから、媒体の用意や後でデータ変換する手間等も発生します。
スマホのボイスメモ機能は気軽ですが、音質的に弱いので、本格的に分析するにはちょっと心もとないと思われます。
そのような場合は、このような機材を用意して録音するのがおススメです。
TASCAM リニアPCMレコーダー DR-07MK2-JJ
動画にしても、録音にしても、練習中録ったり、停止したりという機材の操作を行う必要があります。
そして仕事はスタジオ練習時間だけにとどまりません。実際に録った素材はメンバーに共有してこそ役に立ちます。そこでネットのオンラインストレージ等を利用して共有するわけですが、録った素材をそのまま共有されると、受け取る側も大変です。
なぜかというと、素材は結構撮りまくるので、ファイルの数が多くなるし、大きくもなります。それをそのまま、ガサッと送ると、観る方もちょっと大変かもしれません。
細かいことですが、適度に分別や加工することによって、見やすくなりますし、信頼性も向上すると思います。
【主な役割】
- スタジオ練習風景の動画撮影
- スタジオ演奏の録音
- 動画、録音データの選別とメンバーへの配布
⑥譜面・音源用意

コピーバンドの場合はバンドスコアを用意することが多いですね。
これも各自のパートをそれぞれ調達していると効率が悪いため、代表して用意する者がいた方かいいでしょう。
仕事内容は、ただ買っておしまい…ではなく、コピーをとって配布、またはスキャンして送信、のように配るところまでが仕事です。
音源について、最近はほとんどの場合YouTubeで確認できますね。ただ、YouTubeに無い場合、あってもオリジナル版ではなく、演奏もキーも違う…なんて場合は音源を用意して共有できると親切です。
【主な役割】
- バンドスコアの購入(会計と連携)
- バンドスコアの配布(紙コピーorスキャンデータ)
- コピー対象音源の共有
⑦webサイト・SNS・YouTube運営

本格的に活動しているバンドであれば、集客にも力を入れるはずです。
集客を目的とする場合、web関連の取組は欠かせません。特にSNSやYouTubeの投稿は情報を提供するだけでなく、ファンとの距離を縮めてくれるので効果的です。
他の役割をあまり担っておらず、発信が好き(得意)であれば是非立候補しましょう。
一方で、特にSNSでは不用意な発言で炎上することも多いので、注意も必要です。
プロはもちろんのこと、アマチュアであっても、バンドの立場で情報を発信する場合は、音楽にあまり関係のない考えや、思想を主張し過ぎるのも考え物です。
この辺りをあえて狙って議論を巻き起こす、注目を浴びるというテクニック(炎上商法)もありますが、リスクが高いのでおすすめしません。
【主な役割】
- WEBサイト制作
- SNS(facebook、twitter等)での発信、ファンとの交流
- Youtubeへバンド演奏等の投稿
⑧車出し、運転

バンドメンバー複数人で移動する際に車を出す、そして運転するという役割です。この辺りはバンドの環境によって要・不要が大きく異なると思います。
まずバンドの場合は楽器の運搬が伴いますから、車で移動するケースはそもそも多いです。特にキーボーディストはその傾向が強い。
加えて、ライブハウスやレンタルスタジオでは、駐車場が併設されていないことが多いため、それぞれが車を出すと駐車場代もそれだけかかります。そういったことから、メンバー宅が移動線上にある、そもそも近所、などの場合は乗り合わせして現地に向かうと効率的です。
これも立派なバンドの役割の一つです。是非次の条件に合致する場合は率先して引き受けてみてはいかがでしょうか
- 1BOXカーなど比較的大きな車を所有している
- お酒は飲まない(飲み会帰りでも運転可能)
- 田舎で交通機関が不便
【主な役割】
- 移動するための車をだす、運転する
⑨打ち込み

全パート揃っているバンドであれば不要ですが(同期ものとか演奏する場合は例外ですが)、例えばドラムがいない、脱退した…などの場合はドラムパートを打ち込みで流す場合があります。
この打ち込み、地味に…どころか普通に大変です。特に持ち曲をすべて打ち込みする場合は、それはもう大変です。
とはいえ、この打ち込み、割と慣れの要素も大きいため、やればやるほど効率よく出来るようになります。
慣れてくれば足りないパートを打ち込むだけでなく、自分の曲作りに活用できたりとスキルの幅を広げることの効果が大きいです。
誰でもすぐ出来るたぐいの作業ではないため、この辺りを積極的に担当してくれる人材は貴重だし重宝されます。
ソフトも高価なものは不要で、mac(iphone)であれば最初からインストールされている「GarageBand」でもかなりのクオリティのものが作れますので、是非おすすめの役割です。
【主な役割】
- 足りないパート(主にドラム)の打ち込み
⑩場をなごます(ムードメーカー)
最後はこれ!ムードメーカー
いや、この役割は大事です。とっても大事です。時にギスギスすることもあるバンド内の雰囲気を、この人の一言でどれだけ救えるか。
ムードメーカーになる人は、ある程度意識的にやっている場合と、ナチュラルにその役割を担っている人の2通りあると思います。
ナチュラルにやっている人、これはもう天性のものですから、マネしようとしてもなかなか難しいですが、意識的にやっている人は、人間関係を円滑に進めるために、ある程度努力している人です。
バンド内にこういった雰囲気を出している人がいない…そんなときは、バンドリーダーを補佐する感じで、フォローしたりとか出来る部分から、”良好な雰囲気づくり”を作っていければいいと思います。
【主な役割】
- 場を和ませる
- ライブでMC(しゃべりもうまい)
バンド本編の役割
この記事ではバンド内で発生する様々な役割に関する話題ですが、そもそも”バンドの役割”と聞くと各パートの話を想像する方も多いと思われます。
そちらに関しては、以下の記事で詳しく述べています。

まとめ
バンド内で発生するいろんな作業を役割をいう形でご紹介しました。
どんな団体生活でも大事なことは共通しています。それは”協力”すること。
- 自分は苦手だから
- 〇〇は好きでやっていることだから
- できる人がやればいいんじゃない
こういうふうに思うのではなく、是非自分の出来ることから、自分の出来る範囲で、いろんな役割をこなしてみましょう。
また、今は出来なくても、チャレンジしてみるのもいいと思います。打ち込みなんかは、必要に迫られてやってみることで、確実に自分のスキルになりますからね!
円滑なバンドの運営に向け、協力体制を。
Amazonが提供する”Amazon Music Unlimited”は、
6500万曲が聴ける音楽サブスクリプションの中でもトップクラス!
今なら30日無料で聴き放題です。是非この機会に!