TV番組レビュー

【芸能人のピアノ挑戦】ポケットビスケッツ・テル(内村光良)のピアノチャレンジを分析!

たまにテレビの企画で芸能人がピアノに挑戦する企画があります。

このピアノ挑戦企画は、以下のように大きく2つの内容に分けられると思います。

  1. 元々のピアノ経験者で、どれだけ上手く弾けるか系
  2. ピアノ未経験者で、弾けるようになるかドキュメント系

①は『芸能界特技王決定戦TEPPEN』という番組でのピアノ対決などが有名ですね。

今回は②の中で、特にチャレンジング度が高かったポケットビスケット、テル(内村光良)のチャレンジをご紹介したいと思います。

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特に若い方にとっては「ポケットビスケッツ」と聞いても分からない人もいると思いますので、まずはポケビの説明から始めます。

 

ポケットビスケッツとは

ポケットビスケッツ(通称ポケビ)とは、1996年から日本テレビ系で放送されたテレビ番組「ウッチャンナンチャンのウリナリ!!」(通称ウリナリ)内から派生した音楽ユニット(メンバー:テル(内村光良)、千秋、ウド(ウド鈴木))のことです。

まずは「ウッチャンナンチャンのウリナリ」のことを

まずウリナリという番組ですが、1996年から2002年の7年間という割と長期に渡って放送された番組で、芸能人が様々な企画にチャレンジする内容が主でした。

今では芸能人のチャレンジモノって割と見かけますが、その先駆けといっていい番組です。しかもそのチャレンジが半端ない

例えば「ドーバー海峡横断部」ではウッチャンを中心とするメンバーがリレー形式でドーバー海峡を泳いで横断するというものです。

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いやーこの挑戦も熱かったなぁ。立場も経歴もバラバラなメンバーが力を合わせてつなぐ…ダイレクトに気持ちが伝わる企画だったと思います

 

また「芸能人社交ダンス部」では、メンバーが世界選手権に出場するまでに本気の取組を見せてくれました。

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この企画がきっかけで一時期社交ダンスがブームになった感がありましたね。社交ダンスの競技形式も詳しくなりました!

他にも様々な企画がありましたが、とにかく真正面からガチで取り組む姿勢が熱く、努力することの苦しさや楽しさが伝わってくる、とても良い番組でした

そんな企画の一つに、ポケットビスケッツとブラックビスケッツ(通称ブラビでメンバーは南々見(南原清隆)、天山(天野ひろゆき)、ビビアン(ビビアン・スー))の対決シリーズがありました。この企画は番組最盛期に生まれ、世間も巻き込みながら進行したヒット企画でした。

 

ポケビVSブラビの対決シリーズ

番組から誕生した2組の対決を軸に番組が進行します。

この対決で特徴的だったのは、ブラビの南々見から次々出される課題をクリアできなければポケビに「即解散」という条件が付けられたことです。

まぁありがちといえばありがちですが、この「即解散」は番組側としてはそれでも構わないというスタンスであったこと(特に初期は「所詮、番組の1コーナーのユニット」くらいの扱いであった為)。それに対して、メンバーの千秋が何としても存続させたいという気持ちが強く(元々強い歌手志望があった為)、それが視聴者に伝わり、異様な緊張感と感情移入が生まれたことから、ポケビは単なる企画もののユニットから多くの人から支持される人気ユニットになりました。

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実は後発のブラビもビビアンスーを中心に人気出ましたよね!「スタミナ」「タイミング」なんて今聴いても良い曲だし!

 

さて、ここからが今回の本題です。

そんな一連の流れの中で、ある時期メンバー3人のソロ企画がありました。それぞれがソロの楽曲を発表するというものですが、このときテルが出した曲「青の住人」の音源で実はピアノを弾いていない、という不正?が発覚します。

その決着が、ラジオの生放送で完奏できなければ「即脱退」という条件での企画につながることになるです。

テルなしでは、ポケビの存続も無い訳ですから千秋にしては死活問題です。夢だった音楽活動の道が断たれるも同然な訳ですから。

つまり、ここに至る流れは番組のプロットですが、生放送での生演奏、そしてメンバーの気持ち的な部分はガチなんです。ガチ部分と作り物感がクロスオーバーする感じが、なんとも言えない緊張感を生み出した企画といえます。

青の住人の楽曲分析

まずは「青の住人」のオリジナルを聴いてみてください。

この曲はテルが作詞・作曲(とクレジットされています)ですが、とても良い曲だと思いませんか?

僕はすごく好きな曲なんです。そして肝心のピアノ。

この曲のキーはAm(サビはE♭に転調)ですから、基本的には鍵盤の白鍵を中心に使います。よって指使い的にはそれほど難しく無いでしょう。

フレーズ的な視点ですが、イントロは基本的にはコードの構成音を右手も左手もなぞる感じです。右手はAm9やAm9♭5など、Amを基調として変化をつけています。

そしてイントロ後半は、Am9の高速フレーズです。これも同じフレーズの繰り返しなので、簡単そうに見えますが、このスピードを一定のテンポで保ち、しかも粒を揃えて弾くのはなかなかの難易度があると思います。

Aメロ、Bメロは基本的にコードバッキングです。左手がルート、右手が構成音ですね。

そして、間奏はピアノソロ。このソロもコードの分解フレーズとイントロ同様、高速フレーズ、しかもコードが細かく変化します。

ということで、しっかり弾こうとすれば決して簡単ではない上に、この曲の場合は弾き語りです。歌いながら弾かなくてはなりません

 

ラジオ生放送での生演奏

今回のチャレンジに至る経緯、そして曲の難易度等については上記の通りです。

そして、挑戦のルールですが、1曲通して弾き5回ミスがあったら「脱退」ということになります。

まとめるとこういうことですね。

  1. ピアノ初心者が
  2. そこそこの難易度の曲を弾き語りスタイルで弾き
  3. 5回しかミス出来ない状況で
  4. ミスの上限を超えたら、グループから脱退

というものです。

①について厳密には、同じウリナリ内の「もてないブラザーズ」という企画で過去にピアノの経験がありますが、一時的な企画内での経験なので、初心者には違いないでしょう。

そして特に③はキツイです。
例え練習で弾けていても緊張でミスを誘発するというのはよくある話ですから。まぁそれも含めて実力と言えばそれまでですが…。

上記の前提を踏まえて、実際のチャレンジした動画がこちらです。

はい。ものすごい緊張感が伝わったのでは無いでしょうか。
イントロを弾く指が震えているのにも注目です。気持ち痛いほどわかります。

チャレンジの方は辛うじてクリアといったところですが(判定結果に賛否両論はありましたが)、個人的には、逃げずにこの状況に自分を持っていっただけで、ある意味勝者かな、と思います。

ギリギリ課題をクリアしたテルでしたが、自身の演奏に納得いかず、後日ライブで再挑戦し見事リベンジを果たしています。その動画がこちら!

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明らかに猛練習の後が伺えます。TVの企画だからと、なあなあで済ませないところに、内村さんの意地も見えますね

 

ポケビのことをもう少し

ポケットビスケッツは2000年の活動停止まで数多くのヒット曲を残しています。これはプロデューサーを務めたパッパラー河合の曲がすばらしかったという部分も大きいと思います。(パッパラー河合は千秋の作詞も大きかったと後に語っています。)

何といってもミリオンヒットが3曲もありますから。

ただ、個人的にはミリオンではないですが、ポケビ末期の名曲「Days」が一押しです

歌詞がいいですね。千秋のポケビ(テル、ウド)に対する想いがつまっているものです。

ポケビは、2018年の日本テレビ24時間テレビで、一夜限りの復活をしたのは記憶に新しいところです。

 

まとめ

テル本人のピアノ演奏は一般的には「上手い」といえるものではないかもしれませんが、どうして惹かれるかといえば、やはり「期待に応えたい」だったり、自分を追い込む強さだったり、そういう気持ちが伝わるからなんだと感じました。

それにしても、ウリナリはTVが面白かった時代を代表する番組の一つだなぁと改めてしみじみ思いましたが、それは自分は年をとったからなのかなぁ…とも思ったり。

テルのように挑戦する気持ちはこれからも持っていたいなぁと思いました。