TV番組レビュー

【関ジャム】バンドマン目線で選ぶおすすめ回 「川谷絵音・清塚信也の即興作曲」

こんにちは、会社員@鍵盤弾きのカフェラン(@Cafe21130317)です。

今回はバンドマン目線で選ぶ関ジャムのおススメ回の2回目ということで、2018年1月28日に放送された、川谷絵音さんと清塚信也さんの即興作曲回を振り返ります。

川谷さんは、ゲスの極み乙女として出演したとき、驚異のスピードでほぼ1曲をアレンジ込みで仕上げてしまいました。

【関ジャム】バンドマン目線で選ぶおすすめ回 「ゲス極み乙女による即興作曲」みなさま、テレビ朝日で毎週日曜日に放送されている「関ジャム完全燃SHOW」というTV番組をご覧になったことはありますでしょうか? ...

 

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いやーこの回はすごかった!川谷絵音の天才ぶりが明らかになった回でしたね

その回が好評だったのか、今度は川谷絵音に加え、これまた番組の常連、ピアニスト清塚信也を招いての即興作曲シリーズです。

 

上記のような声もたくさんあり、今回もすごい内容でした!
さて、どういった曲が仕上がったのか、さっそく振り返ってみます。

 

番組導入部と2人の作曲手順

関ジャム出典:Qetic

この回の趣旨は『作曲って何を考えて、どうやってするの?』という素朴な疑問を解決する、ということで、2人のアーティストに普段どういった手順で作曲をしているか、本人の解説を元に番組を進行していくものです。

では、実際の番組を振り返ってみましょう。

川谷絵音の作曲手順

  1. アルバムタイトルや曲名を決める
  2. 歌詞、歌メロ、ギターのフレーズをつくる
  3. ドラムのリズムや構成
  4. 他の楽器(ベース・ピアノ)の構成

本当に枠におさまらない人です。

曲名くらいまでは聞いたことなりますけど、アルバムタイトルから決める人はなかなかいないでしょう。

仮に13曲入りのアルバムを作るとした場合、まずアルバムタイトルと13曲分の曲名をダーと作っちゃうと。実際にアルバム「達磨林檎」の制作時もそうだったようです。

この時ゲストのサバンナ高橋茂雄から、「数多(あまた)ある言葉の中からなぜ「達磨林檎」をチョイスしたのか?」と問われた川谷さんは、こう答えます。

 

「達磨と林檎って似てるじゃないですか。近くで見たらだるまとりんごでわかるけど、遠くからだと分からない。つまり遠くから見たらなんでもいい。みんな細かいこと気にしすぎじゃないかなーっていうメッセージを…」との回答。

 

この手順をバンドマン目線で見た

バンドマン目線と行っては見たものの、曲作りのセオリーからしたら、かなりエキセントリックな部類だと思います。逆にユニコーンなどはアルバムタイトルは何でもいいので、一番最後に決めたりしていますから。

とはいえ、テーマや縛りがあった方が曲の取っ掛かりが得やすいし、イメージも着想しやすいってことはあるのでしょう。そこは多かれ少なかれ、みんなある部分だと思います。

ポイントは「イメージ→具体的なメロディの構築」という流れが異様に早いということです。みんなここに悩んだりしていますので。

また手順の中にコード進行を決める工程が入っていませんが、この作業に該当するのがおそらく「②ギターのフレーズをつくる」だと思います。なぜなら今回の出演時にも公言しているように、川谷さん自身はコードネームをあまり知らないようです。前回のこの番組に出演したときは、ギターで弾いたコードをピアノのちゃんMARIがコードにおこしていましたからね。

そういった部分からも伺い知れるのは、コード進行のセオリーなどはいっさい気にせず、頭の中の音を具現化しているだけなんじゃないかなってことです。

まさに天才肌!

あと、当たり前のように、アレンジも一緒に考えている点もポイントです。
前回の出演時もそうでしたが、ベース、ピアノ、ドラムと行った他のパートも基本的には川谷さん主導で構築しているんですね。

 

 

清塚信也の作曲手順

  1. 鍵盤で指をおいた音から or 記憶に残っているメロディ
  2. コード進行・伴奏
  3. メロディの精査

清塚さんはピアニストなので歌詞は必要なく、極端にいうとどんな音から始めてもいいそうですが、実際は頭に残っているメロディが自然と反映されるようです。

これは音楽家のクセみたいなもんで、とにかく今の気持ちとか雰囲気をメロディで表現する習慣があるとのこと。

この手順をバンドマン目線で見た

清塚さんの手順は割とオーソドックスといえるものですね。

結局始まりの音はただのきっかけに過ぎず、その後の展開が重要だったりします。
そういった意味で「鍵盤に指をおいた音から」というのは、すごく分かります。

コード進行・伴奏部分は、ピアノという楽器の生命線ともいえるものですね
ある意味コード進行とそれに基づいた伴奏ができれば、曲は出来たも同然といえます。

清塚さんの場合は、川谷さんと真逆で、理論に基づいたコードの展開を色々考えて構築されるのではと思います。もっとも「考える」といってもそのスピードはものすごく速いとわけですが。

 

 

具体的な即興作曲

さて、ここから実際に作曲をしていくことになります。
作曲の進め方はというと、

  1. 1分半の動画をみる
  2. ①に基づいて曲をつくる

これだけです。
しかも、見ようと思えば何回か見てもいいんでしょうけど、2人とも1回みればそれでOKということで、曲作りの前に記憶力がすごい。

記憶力…というか、見た時点で曲のイメージや断片が出来上がって、あとはそれを組み立てるだけなんでしょうね。

1分半の動画自体はあまりストーリー性はない以下のようなものです。

火が灯ったランタンを持ち上げる人たち。色んな年齢層、人種の人がいる。親子でランタンをもっている人もいる。
そして無数のランタンが一斉に夜空に放たれる。

 

清塚信也の即興作曲

ピアノを弾く人

これに対して、清塚さんはすぐに弾ける、ということでそっさく実演。
ちなみに川谷さんは、スマホのメモ機能を使って作詞中。しかも別室にこもる必要はないとのこと。この集中力よww

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それにしても清塚さんのピアノ演奏がまた素晴らしい!

上記のツイートにもあるとおり、映像を見てすぐに曲の断片がイメージできる。これって結局のところ、死ぬほど引き出しがあるってことで、その引き出しはこれまでの経験の賜物ということです。

これだけ短時間で完成したからといって適当に弾いたわけではなく、きちんと論理的な裏付けがあるのがすごいところ。

本人が解説した曲のポイントは次のとおり。

動画の最初の方は登場人物が少なく、後半は徐々に人数が増えていく…といった状況を表すように、序盤は単音のメロディ、それが徐々に2音、コードというふうに音の厚みが変化していきます。

メロディは4度の音を積み重ねたフレーズ。これは東洋でよくみられる音階だという説明と共に、同じく4度を使った既存の曲(戦場のメリークリスマス等)を弾いて説明します。

そして、画面に子どもが登場したりと温かみがでたところで、これまでのマイナー調からメジャーに転調して雰囲気を一新する効果を説明。

 

この曲をバンドマン目線で見た

メロディを作るうえで王道的な手法に「モチーフを発展させる」というものがあります。
モチーフとは、短いフレーズのアイデアや断片だったりしますが、その一つのフレーズを発展させていくことでメロディを構築していくものです。

発展させていく方法は、同じフレーズの音を高く(オクターブ上げる)したり、音を厚くしたり(複数の音を同時に弾く)、リズムをずらしたりと様々工夫することができます。

今回清塚さんが説明した作曲方法はまさにこのモチーフを発展させていくやり方だと思います。

すごいのは思いついたアイデアを1分半あまりの動画視聴中に固め、それを確実に演奏できるテクニック…こういう部分をみると、清塚さんはホントにクラシックピアニストの枠におさまらない人だな~って感じます。

 

さて、清塚さんが作曲中も、川谷さんはスマホ片手に作詞中ですがもう少しかかるということで、清塚さんがもう1曲チャレンジすることに!

2曲目の動画は、ボクシングやスカイダイビングなどスポーツ系の映像。
これについても、見事な演奏を聴かせてくれました。

川谷絵音の即興作曲

ギターを弾く人

そして、川谷絵音です!

清塚さんの演奏中や出演者が大騒ぎしている最中でも、黙々とスマホに歌詞を打ち込んでいた男がとうとう動き出しました。

ホワイトボードによどみなく歌詞を書き始めましたが、その冒頭にはタイトルとして「福火幸い」の文字が。これで「ふっかさいわい」と読むそうで、川谷さんの造語です。

これは動画中に「幸福」という文字があったり、ランタンの火のイメージ等から浮かんだ言葉らしいです。こういった言葉のチョイスがいいんですよ。

そしてギターを弾きながらお披露目しましたが、こちらもまた素晴らしい出来栄え。

ネット上にも、称賛する声が多数あがっていました。
この曲については、川谷さん本人がツイッターで歌っている動画があります。

この曲をバンドマン目線で見た

哀愁漂うフォーキーな楽曲は、川谷絵音をゲスの極み乙女を通して聴いている方にとっては新鮮に聴こえる曲だったと思います。

それにしても、サビのコード進行が素敵です。
FM7 Em Dm7→G→C
E7 Am Dm7→G→C

番組で披露した曲はキーがCですので、上記のコード進行はCダイアトニックコードで構成されたものですが、Dm7→Gは「ツーファイブ」という定番のコード進行、そしてG→Cはドミナントモーションというこれも強い終止感が得られる定番のものです。
(Dm7→G→Cの流れをまとめて「ツーファイブワン」ともいいます)

ただ、作曲手順のところでも触れましたが、おそらくこういった理論的な部分は意識せず、感覚的に行っているものと思われます。

逆に考えれば、ダイアトニックコードという基本的なコード群だけを使っても、こんな素敵な雰囲気を出すことができるんですよね。

 

ダイアトニックコードの基礎はこちらもどうぞ!

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そして、まさかのコラボ

コード進行の話題になっていた際、川谷さん自身もよく分かっていない部分があり、その時清塚さんから「こんな感じですよね」とピアノで実演。

と、そんな流れから、急遽、歌・川谷絵音、ピアノ伴奏・清塚信也でコラボすることに!

その様子がツイートされていましたので、参考までにどうぞ!

 

この曲をバンドマン目線で見た

演奏が終わった後に清塚さんはこんなことをいいました。

コード感が、こうしたいというのがすごい出ている。弾く方も触るだけで入るパスみたいなものです

まさに、「コード進行の型」を熟知していれば、それをはめていけばいいだけということです。ピアノでコードをマスターすれば、こういった境地にたどり着けるのかもしれません!

 

まとめ

バンドマン目線で見る関ジャムおススメ回。いかがでしたでしょうか。

今回の一番の学びポイントはこれです

コード及びコード進行をマスターすることが、即興作曲及び清塚さんのように即興演奏、アレンジへの近道

特に鍵盤楽器の人は、コードの理解や演奏力向上を進めていきましょう。

 

プロの第一線でバリバリ活躍する方々を前に、なんちゃら目線で見る…なんておこがましい企画なんですが、関ジャムは思わずそんなことをやってみたくなるくらい、音楽を深く掘り下げて、でもエンタメ心も忘れずに、届けてくれるそんな番組だとあたらめて思います。

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