バンドには各楽器を担当する「パート」がありますが、それぞれ音楽的、そしてバンド内でどういった役割を担っているのでしょうか。
普段音楽を聴いていてそこまでは意識しないと思いますが、バンドにちょっと興味がある、またはバンドを始めたばっかりという方にとっては、ちょっと気になる部分ではないでしょうか。
今回はバンドにおける各パートの役割に触れながら、「こういった人が向いているかもしれない」という特徴をあげてみました。
そしてオマケとして、各パートがラーメンのどの部分か例えてみました!割と各パートの役割が分かりやすくなっていると思いますよー。
なおバンドと一口にいっても色々な形態がありますが、今回は一般的な5人編成(Vo,G,Key,B,Dr)を例に説明します。
バンドにおけるパートの役割
ボーカル
音楽的な役割
- まさにバンドの顔。歌を唄うことが主な役割
- 特にライブにおいては、ステージングを行い観客を盛り上げる
- オリジナル曲の場合は、作詞を担当することが多い
こんな人が向いているかも
- 自分で歌うのが好きな人(これは前提条件)
- 目立つのが好きな人(派手に目立つ必要はないが、「雰囲気」「たたずまい」は必要)
- ビジュアルは必ずしも良くなくても構わない(バンドの方向性によっては味のあるテイストも可能)
- スタジオ、ライブなど手ぶらで行動したい人(ホントに手ぶら可能)
ラーメンに例えると
麺
ラーメンの主役はもちろん麺。バンドの主役もボーカル。
これは分かりやすいですね!
ギター
音楽的な役割
- ディストーションなどのエフェクターを使用することによって、ハードで歪んだサウンドを出すことが可能。ハードロック等のジャンルには不可欠な楽器
- 16分音符のカッティング等でバラエティ豊かなリズムを生み出す
- 多彩なコードワークで曲の展開を盛り上げる
- フルピッキング、タッピング、スイープ、チョーキング…演奏テクニックも多彩
こんな人が向いているかも
- 自宅でも楽しく練習したい人(一人でコード弾いて歌っても楽しめる)
- 責任そこそこで、そこそこ目立ちたい人(2番手くらいで目立てる)
- 同じパートの仲間と積極的に交流したい人(ギター人口がめっちゃ多い)
- 楽器にお金かけられる人(よい楽器はそこそこします。弦等の消耗品も必要)
ラーメンに例えると
チャーシュー
チャーシューは味、見た目ともに、とても印象深い存在。ギターはチャーシュー同様、とてもインパクトがあるパート。
ベース
音楽的な役割
- 曲の基盤を作る役割を担う
- ドラムと一体となってリズム・パターンや基本ビートを作る
- コードのルート音を決定し、コード進行を導く役目
- スラップ奏法はリズム面で曲に大きなインパクトを与える
こんな人が向いているかも
- とにかく早くバンドで1曲演奏したい人(1曲弾けるまでの難易度は最も低い)
- 「曲を支えている感」「実は支配している感」を味わいたい人(←ホントに支配している)
- スラップなどのテクニックをマスターし、「やるな」「すげ~」って思われたい人
ラーメンに例えると
スープ
ラーメンはある意味、スープの良し悪しで決まります。各具材がスープの中で混ざり合うことによって、美味しさは増々高まります。ベースも同様に上物楽器(Vo、G、Key)の土台として周りを高める存在です。
ドラム
音楽的な役割
- 曲にリズムを与える役目を担う
- 曲の節目でフィルインを入れることにより、曲を一段と盛り上げる
- 音量のダイナミクス(最大音量と最小音量の差)が最も発揮される楽器であるため、曲の表情をも左右するインパクトがある
こんな人が向いているかも
- 曲を聴いて自然の体が動いてしまう人(メロディよりもリズムに引き寄せられちゃう)
- ベース同様「バンドを支えている感」を味わいたい人
- 体力がある人(でも力の抜き具合も大切)
- スタジオ練習にほぼ手ぶらで行きたい人(基本スティックのみ。ただ、ある一定のレベルになると自分のスネアドラム等を持参する人が多い)
ラーメンに例えると
器
もはや具材ではないですが(苦笑)
ただ、器が無いと実際ラーメンは食べれないように、ドラムがいないとバンドサウンドは成り立ちません。(実際に聴いてみてください。信じられないくらい盛り上がらない演奏になります。
キーボード
音楽的な役割
- リズムやコードを同時に出すことが出来るため、様々な役割を担う
- 白玉コード(長く伸びる音)でサウンド全体を包み込んで、他パートを引き立てる
- ギター以上に複雑なコードのバリエーションをあり、曲のハーモニーを深める
- イントロでのピアノ等、曲の哀愁度を高める
- ブラスやストリングスなど、生楽器の代わりとしての役割
こんな人が向いているかも
- 自宅でも楽しく練習したい人(一人でピアノを弾いても楽しめる)
- ピアノやエレクトーンなど、鍵盤楽器を習っていた人(ソロとバンドは結構違うので考え方の転換は必要…でも基本テクニックが備わっている)
- 曲を自分なりに装飾したい衝動に駆られる人
ラーメンに例えると
トッピング
食べなれたラーメン、たまにはちょっと違う味を味わいたくないですか?
辛みそを入れるもよし!味玉を入れるもよし!バターを入れるもよし!
キーボードはそんな、バラエティ豊かなトッピングのように曲を彩ります。
同じ鍵盤弾きでも楽器が異なると奏者の読み方も変わります。
その辺りの詳細をこちらの記事で解説しています。
マルチプレイヤーの存在
これまで各パートの特徴などをつらつら書き連ねてきましたが、それらを一人で網羅する最強の存在がいます。それがマルチプレイヤーという存在です。
マルチプレイヤーとは、複数の楽器を演奏することができる人の総称ですが、そのスタイルも様々です。
一般的には「ギター」と「ベース」のように、楽器の基本構造が似ている場合は例え両方弾けてもマルチプレイヤーとは見なされません。ギターとドラム、ドラムとキーボード…のようにまったく異なる楽器群を扱えてこその、マルチプレイヤーなのです!
マルチプレイヤーについては、以下詳しく解説していますので、是非ご参照ください。
バンド内の仕事としての役割
役割は役割でも演奏面ではなく、バンド運営に伴う役割も存在します。
バンドを良好に続けるには、色んな役割を特定の人に押し付けず、みんなで協力し合うのがコツです。
バンド運営に関する役割についてはこちらをどうぞ
まとめ
今回は各パートがバンド内でそれぞれどういう役割を担っているかについてご説明しました。
今回あげた役割は一般的なもので、かつ一部ですが、それぞれの立ち位置がある程度お分かりになったのではないでしょうか。
バンドはそれぞれが違う役割を担いながら、一つの作品を仕上げるというところに面白みがあると思います。でも違う役割といっても実はそれぞれが密接に連携しているのです。
実際にバンドをやる、またはTV等でライブ映像を観たりする際は、そういったメンバー同士の連携にも注目するとより音楽が楽しくなると思いますよ!
参考までに、バンドで主に使われる楽器(ギター、ベース、ドラム、キーボード)について、世の中の人がどれだけ演奏できるか、また演奏できるようになりたいと思っているかを考察しましたので、こちらもよろしかったらどうぞ!
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