音楽の雑学

骨伝導を利用して音楽を聴くアイテム・シチュエーション(メガネ・イヤホン・帽子・バイク・水泳)

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音楽の聴き方は時代と共に変化していきます。それこそ、蓄音機の時代からレコードやカセットテープ、CDへ…聴く場所も屋内から野外へ広がり、音楽を聴くデバイスもどんどん小型化され、今現在の主流はダウンロードからストリーミングへと変化してきました。

ところが一つだけ変わっていないものがあります。それは音楽は耳で聴く…ということです。

「そんなの当たり前じゃん!」と思うかもしれませんが、今その常識がくつがえろうとしています。

今回は音楽の新しい聴き方になるであろう骨伝導に関して、そのメリットや音楽アイテムをご紹介します!

 

骨伝導とは

骨伝導の仕組み

骨伝導のメリットを理解するにしても、その仕組みを分かっていないと十分に理解できない可能性があります。そこでまずは基本的な仕組みを押さえておきましょう。

通常私たちが音楽を聴く場合は、空気の振動を耳でとらえ、耳の奥にある器官に伝えることで音を認識(聴く)することができます。

具体的には、空気の振動を「鼓膜(こまく)」でとらえ「蝸牛(かぎゅう)」という器官を通して脳に伝わり音楽と認識できるのです。

耳の内部

耳の内部

カフェラン
カフェラン
蝸牛とは”カタツムリ”のことですね。形がそっくり!

こうした空気で伝わる音を「気導音」といいます。

対して骨伝導はどういう仕組みかというと、音の振動を骨(主に頭がい骨)のふるえによって耳の奥の器官(蝸牛)に伝えるのです。

この骨によって伝わる音を「骨導音」といいます。

この2つの違いを分かりやすく説明した図解です。

骨伝導の仕組み

具体的な事例

自分の声

骨導音に関する具体的な事例として分かりやすいのは”自分自身の声”です。

みなさんも、録音した自分の声を初めて聞いたときびっくりした経験はないでしょうか?違和感ありまくりでしたよね。

実は普段聞いている自分の声は気導音と骨導音の混ざった音なんです。対して録音した音は気導音のみ。その差が違和感となって現れたわけです。

試しに自分の耳をふさいでしゃべってください。ふさいでいるのに聞こえますよね。これは骨を伝わって聞こえている音で骨導音といいます。

ベートーベンも骨伝導を活用

ベートーベン

ベートーベンが難聴であったことは有名ですね。しかもベートーベンの有名な作品は耳が聞こえなくなってからのものが多いのです。

いったいどうやって作曲をしていたのか?この秘密の1つに”ベートーベンは骨伝導でピアノの音を聴いていた”というものがあります。

どうやっていたかというと、ピアノに取り付けたタクト(指揮棒)を歯で噛み骨伝導により音を聞き取っていたというのです。(関連:難聴を患った作曲家ベートーヴェンは骨伝導により作曲を続けたって知ってた?

カフェラン
カフェラン
実は骨伝導で音楽を聴くって、古い昔から認識されていたことだったんですね

 

骨伝導のメリット

さて、骨伝導により音楽を聴くことにはメリットがあります。主に次の2つです。

  1. 外の音を聞きながら音楽も聴ける
  2. 難聴リスクの軽減

それぞれ解説します。

① 外の音も聞きながら音楽が聴ける

まず第一のメリットはこちら。骨伝導は耳自体をふさがないので、音楽を聴きながらも外の音を聞くことができます。

例えば外で歩道を歩きながらイヤホンで音楽を聴いているとき、後ろから来た自転車に気づかない場合などありますよね。骨伝導では周囲の音にも気づくことができるため安全性がより確保できます。

また自分が自転車側の場合、通常自転車に乗りながらのイヤホン使用は推奨されていません。自治体によっては道路交通法で禁止されている場合もあります。

ただし骨伝導式でしっかり周囲の音を認識できる場合は、自転車を乗りながらでも大丈夫なケースがあるようです。(引用:自転車でイヤホン走行は法律違反?知っておきたい自転車のルール

カフェラン
カフェラン
むしろ自転車に乗りながらでも音楽を聴ける唯一の方法かもしれません。あとはランニングしながらとかにも最適ですね

 

② 難聴リスクの軽減

骨伝導は難聴予防への効果、そして現在難聴になっている場合でも症状によっては音楽を楽しむことができます。

難聴には下記の3種類があります。

  1. 外耳、中耳に原因のある「伝音難聴」
  2. 内耳、脳神経に原因のある「感音難聴」
  3. 上記2つが混合した「混合性難聴」

難聴の中でも①の伝音難聴は鼓膜などの異常により発症するものですが、骨伝導はそもそも鼓膜に振動を与えないため、難聴でも音楽を聴くことができるとされています。

スマホ等がここまで浸透した現在ではイヤホンで音楽聴く人も圧倒的に増えており、大音量&長時間の音楽は耳(特に外耳、中耳部分)へのダメージも心配されますが、骨伝導はそのダメージを回避してくれます。

鼓膜を介さないので、単純に長時間聴いても疲れないというメリットもあります。

 

骨伝導を利用した音楽アイテム

それでは実際に骨伝導を利用して音楽を聴くためのアイテムをご紹介します。

 

骨伝導グラス(メガネ)

骨伝導アイテム_メガネ出典:Vue Smart Glasses

メガネをかけたまま音楽が聴ける…そんなスマートグラスが登場しています。

今回ご紹介する「Vue Smart Glasses(ビュースマートグラス)」には”骨伝導スピーカー”が内蔵されており、Bluetoothでスマホとつなげることで、周囲の音を聞きながら音楽を再生できます。

カフェラン
カフェラン
スマートグラスって結構前からありましたけど、高価だっかりゴツかったりと実用的にはまだまだってイメージありました。”Vue Smart Glasses”は普通の眼鏡って感じで気軽に使えそうです

もちろんスマートグラスですから骨伝導で音楽を聴けるだけでなく色々なことができます。例えば骨伝導を利用して通話まで出来てしまうんです!

骨伝導アイテム_メガネ出典:Vue Smart Glasses

”Vue Smart Glasses”は、クラウドファンディング・kibidango(きびだんご)の中プロジェクトとして進められており、目標を大幅に超えるサポーターに支持されています。

kibidango「Vue Smart Glasses 骨伝導スピーカー搭載、多機能スマートグラス」

機能、見た目ともに、従来のスマートグラスを超えてきた期待の持てるアイテムだと感じます。

 

骨伝導完全防MP3プレイヤー

完全防水イヤホン出典:Xtrainerz (エックストレーナーズ)

音楽好きなら日常の様々なシーンで音楽を聴きたいというのは当然の欲求ですよね。実際にある程度は自由に聴ける環境にありますが、なかなか難しい場所もあります。例えばスポーツ中、特にスイミングはそうでしょう。

今回ご紹介するのはAfterShokzの「Xtrainerz」という商品は、”骨伝導技術を搭載したMP3プレーヤー一体型の防水ヘッドホン”なので、泳ぎながら音楽を聴くことができるのです。

 

カフェラン
カフェラン
首の後ろから耳の上に引っ掛けて使うタイプだから動いても外れにくいし、キャップやゴーグルの邪魔もしない使い心地です。耳に入れないから耳栓との併用も可。

内蔵ストレージは4GBで保存曲数はおおよそ1200曲が目安。バッテリーもフル充電で最大8時間程度持つのて十分でしょう。

 

また別メーカーでよりリーズナブルな商品もあります。

こちらはイヤホンタイプですが、Xtrainerzの3/1程度の価格で、ストレージは8GBと倍です!水泳&音楽ファンは要チェックです!

水泳×音楽はまさに骨伝導が生きるシチュエーションの最たるものですね!

 

スマートキャップ(帽子)

骨伝導アイテム_帽子出典:Luani

こちらは骨伝導を搭載したスマートキャップというものです。

Lusni スマートキャップ

他人からみればただ帽子をかぶっているだけですが、実は音楽を聴いていた、実は電話で通話していた…そんなさり気ない使い方が可能なアイテムです。

他のアイテムと同じでスマホとBluetoothで接続することで様々な使用用途が可能です。

 

ヘルメット用骨伝導オーディオシステム

骨伝導ヘルメット出典:addSound

まだ一般販売はされていませんが、現在量産化にむけて取り組んでいる「addSound」というヘルメットに取り付ける骨伝導オーディオシステムです。

どんなものかこちらの動画をご覧ください。

骨伝導の特徴で説明したとおり、音楽を聴きながらも周囲の音(他車のエンジン音、踏切の音、救急車の音)を聞くことができるため、安全に運転できる、という説明になっています。

こちらもクラウドファンディングサイト「Makuake」で、目標金額を超過し多くの人に支持されているプロジェクトとなっていますので、商品化が楽しみですね。

 

まとめ

骨伝導自体は決して新しい手法ではありませんが、骨伝導を利用したアイテムやシチュエーションのバリエーションが増えてきているのは間違いありません。

それはクラウドファンディングの数々のプロジェクトが誕生していることからも伺い知れます。

その背景には生活スタイルの多様化やテクノロジーの進化があります。

今回ご紹介したアイテムは、これまでは難しかったスイミングやツーリング中でも音楽を楽しめようになるもので、骨伝導を最大限に活用したものです。

その中で骨伝導の弱点とされてきた音質や音量の面でもどんどん改良が見られているようですので、今後の進化にも是非注目していきましょう!

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