以前の記事で、ピアノ習得方法には、大きく分けてピアノ教室でのレッスンと独学する道があることを解説しました。
この中でピアノ教室にはさらに次の選択肢がある旨触れました。
- 大手音楽教室
- 個人のピアノ教室
- ネットオンラインのピアノ教室
①大手音楽教室についてはこちらの記事で詳しく触れています。
今回は③ネットオンラインのピアノ教室に関する深堀記事です。
ここ数年で教室の選択肢も増えており、メインのピアノレッスンに十分なり得ると思いますので、どのようなものなのかさっそくみていきましょう。
目次
オンラインレッスンの概要とメリット
概要
「オンラインレッスン」といえば英会話のレッスンが代表的です。自宅に居ながらインターネットを介してレッスンを受けるものです。
近年ではそれと同じことがピアノを始めとする楽器のレッスンでも行えるようになってきました。
このサービスが広がってきた背景には、インターネットを始めとする環境や機材の発展によるところが大きいです。
なんといってもスマートフォンかパソコン(skypeやZoomといったツールを使用)があればレッスンが受けられる形になっていますから、開始のハードルはすごく低いサービスであるといえます。
メリット
以前の記事で一般的なピアノ教室のデメリットとして次の項目を上げました。
- 教室のある場所まで移動しないといけない
- 時間的な制約がある
- 月謝としてそれなりの金額を要する
- 自分の思った指導が受けられない、講師と合わない、方向性が違うなど教室側とのトラブルも想定される
実はオンラインのピアノ教室を選ぶことで、これらのデメリットはほぼ解消されるのです!
一つづつ見ていきましょう。
①教室のある場所まで移動しないといけない
当然オンラインであるため教室まで出向く必要がありません。これはどのような教室を選んでも共通するオンラインレッスンの一番大きなメリットです。
②時間的な制約がある
一般的なピアノ教室の場合は、あらかじめレッスン日を固定でスケジュール化するタイプがほとんどですが、特に社会人の場合、平日のレッスンだと急な残業などで急遽予定を変更しないといけない等の事象が発生します。
また①の教室に通うための移動時間も割と無視できない時間です。
オンラインの場合は教室にもよりますが、スポット形式でレッスンを受講できたり、時間帯も割と柔軟に設定できるところが多いです。もちろん自宅で受けられるため移動時間もかかりません。
そういった時間の観点からもメリット大きいです。
③月謝としてそれなりの金額を要する
大手音楽教室であれ、個人のピアノ教室であれピアノ教室のレッスン料金はまちまちですので、一概にはいえませんが、オンラインレッスンの方がレッスン料金が低い傾向にあります。
これはレッスンスペースが不要など、講師側(会社)の経費が低く抑えられるということもあると思います。
ただ、オンラインレッスンを提供する教室によっても料金体系に差がありますので、サービスの中身と料金をよく吟味して教室を決める必要があります。
④自分の思った指導が受けられない、講師と合わない、方向性が違うなど教室側とのトラブルも想定される
大手ピアノ教室の中にはピアノ講師を途中で変更できる等のサービスを提供しているところもあります。以前ご紹介したEYS音楽教室などがそうです。
ただ、個人のピアノ教室では、何か違和感があってもなかなかはっきりと伝えられないし、気軽に辞められない、ということもあると思います。
これは良くも悪くも、生徒と先生の距離感が近くなることから生じるものでしょう。
オンラインレッスンの場合は、その辺りの距離感がもう少し離れているため、ちょっと合わないな…と感じた場合はサービスの乗り換え等は比較的やりやすいでしょう。
もちろん対面教室には細部までフォローできるなど、そのメリットも大きいですが、ピアノ習得において独学より教室が有利とされる「練習を行うことに対して強制力がある」という部分は少なくともオンラインレッスンにおいても担保されているところが大きいと思います。
おすすめのオンラインレッスン教室
ここからはおすすめのオンラインレッスンを提供している教室をピックアップします。
Cafetalk
Cafetalk(カフェトーク)はピアノだけでなく、語学やメイク、ダンス、楽器でもピアノ以外にギターや管楽器、オカリナ…といった具合に様々な習い事をカバーする、オンラインレッスンの総合サイトといえるサービスです。
特徴
一番の特徴は様々なレッスン内容の中から、自分の希望するレッスンを自由に選択して受講できることです。
希望のレッスンを探せるように検索画面が用意されており、ここでレッスン内容(初心者向け、子供向け、ジャズピアノなど)、講師、価格といったキーワードをもとに絞り込むことができます。
ピアノだけで現在189レッスンあります!下記がその一部です。
Cafetalkでは基本的に1回1回料金を払ってレッスンを受けるスポット形式となっています。(5回パックのように複数回のレッスンがまとまったものも購入できます。)
各レッスンは当然講師が異なるため、受講してみて「教え方が合わない」といった点があれば「退会する」のではなく、次は別のレッスンを選択すればいいだけなんです。
やめる申し出をするというのは、多少なりともストレスを感じますが(むしろそれがハードルとなって継続につながる場合もありますが)、ここではそういったストレスはありません。メリットの項目で上げた④のとおり、これは大きなメリットでしょう。
更にほとんどのレッスンにおいて無料体験も受けられるため、「自分に合ったレッスンを探す」という観点でみれば更に万全です。
またオンラインの音楽レッスンでありながら、発表会などリアルのイベントにも参加できます。発表会は苦手と感じる人もいらっしゃると思いますが、上達するのに非常に有効な目標にもなります。
料金
料金は事前にポイントを購入する形式となっています。購入は1ポイント=1.08円でクレジットカードなどで購入できます。
1レッスンあたりの料金はレッスンによって、30分1,500ポイント、20分3,000ポイントなど様々です。
総体的にはリーズナブルな価格設定が多いですが、自分の予算がある場合は最初の検索画面に料金範囲を絞ってレッスンを選択することをおすすめします。
ヴァンクール音楽院
より本格的にピアノを習ってみたい方にお勧めなのがヴァンクール音楽院。
専任講師のもと、本格的なクラシックピアノをオンラインを介して基礎から学ぶことができます。
特徴
ヴァンクール音楽院はオンライン専門のサービスではなく、東京南青山に店舗を構えるピアノ及び声楽教室を運営しています。
オンラインレッスンは、そのサービスメニューの一環という位置づけです。
ヴァンクール音楽院ではそのコースの幅広さがウリです。
大人の趣味コースという多少緩めのコースもありますが、目を弾くのは音大受験コースや音外卒業生、プロを対象としたマスターコースなど、かなりのレベル感を感じさせるコースを有しています。
ほとんどの講師はヨーロッパの音楽院を卒業またはヨーロッパで演奏活動している等かなりの本格化。オンラインレッスンの専任講師の方も、フランスで2年間講師を務められていた方です。
料金
大人の趣味として楽しみファンコースで、1レッスン45分(月2)で月額12,960円です。また体験レッスンを45分間 5,400円で受講することもできます。
Beeミュージックスクール
Beeミュージックスクールは新型コロナの感染拡大により教室のメニューの1つとしてオンラインを導入したもので、今後こういったケースが増えてくるでしょうね。
特徴
Beeミュージックスクールは、ピアノの他にヴォーカル、ギター、DJ、ベース、ウクレレのレッスンを展開している総合音楽教室という位置づけで、店舗の教室と並行してオンラインレッスンが用意されています。
ピアノの場合は以下のコースが用意されています。
- 初心者ピアノコース
- 子どものピアノコース
- クラシックピアノコース
- ジャズピアノコース
- 大人(50代~60代)のピアノコース
- ピアノ弾き語りコース
- 保育士&幼稚園先生の対策コース
- リトミックピアノコース
- シンセ・キーボードコース
- コンクール・受験対策コース
オンラインレッスンを受ける場合は、まず45分間の体験レッスンに申し込みます。
体験レッスンの申し込み時に好きな音楽のジャンル、希望する講師の特徴などを伝え、その中からカリキュラムなどを決めていくイメージです。
オンラインレッスンのイメージ動画が用意されています。こちらはヴォーカルコースのものですが、こういった雰囲気だよっていうのが分かると思います。
料金
1レッスン50分で5,000円(税抜)です。
Beeミュージックスクールでは「オンラインレッスン満足保障制度」というものがあります。これは”通信が不安定で思うようにレッスンできなかった”とか”担当の先生と相性が合わなかった”という場合に再度レッスンを無料に受けることができるものです。
FTJS 日本全国セッション仲間一万人プロジェクト!
株式会社ジャムにケーションが提供するアドリブ専門のレッスン「日本全国セッション一万人プロジェクト」
アドリブに特化したレッスンは、レッスンというよりも演奏を楽しむという趣がつよく、もっと自由に演奏したい方にとっておススメな講座です。
日本全国セッション仲間一万人プロジェクト!
(※現在募集を停止しています。)
特徴
楽器の演奏を行ううえで、アドリブ演奏って難しく、敷居が高いイメージを持たれている方が多いように思います。
これは、クラシック音楽に偏っている古くから続く日本の音楽教育(音楽教室を含む)もその一因でもあると思います。
FTJSジャムセッション講座はアドリブ専門の音楽教室として、東京吉祥寺周辺で実際のレッスンを展開しており、「日本全国セッション仲間一万人プロジェクト!」はそのオンラインレッスン版です。
レッスン内容はカッチリ体系立ったものというよりは、一緒に音を出し、セッションを楽しみながらアドリブ演奏のポイントを掴んでいく…といった流れです。
ポイントとしては、いきなり自由に弾くというよりは、最初は少ない音数(最初はドとレの2音の組み合わせによるアドリブ)に限定しながら、徐々に広げていくレッスンなどがポイントです。
料金
料金は破格の月額980円!!これだけでオンラインセッションに参加し放題となります。
また、入会前に1か月の無料体験期間があり、この期間も自由にセッションに参加できるため、雰囲気などを掴むことができます。
個人でもオンラインのレッスン
オンラインだとしても教室が運営しているものだと、それなりの料金がかかります。会社組織になっているものだと、諸経費が色々かかりますから。
こんなワガママさんには、個人対個人のピアノレッスンをおすすめします。
え?個人でピアノを教えてくれる人がそんな都合よく見つかるはずないよね?とお思いの方、今はそれが簡単に見つかるんですよ。
「スキルクラウド」を使えば、個人でピアノを教えてくれる人を簡単に見つけることができます。
スキルクラウドとは、自分の得意なことを提供することでお金を得られる提供者と希望者のマッチングサービスです。ありとあらゆるジャンルの中に”楽器を教える”というものもあります。
例えばオンラインでピアノを教えてくれる人を検索してみるとこんな感じです。
多くが2,000円台での提供になっていますので、コスト的にはかなりリーズナブルですね。
また個人とはいえ多くは経験豊富なピアニストさんが多いので技術的には問題ありませんが、教え方や教えるジャンルなどに幅がありますので、申し込み時にはよくコミュニケーションを図った方がよいでしょう。
とはいえ、格安ですから悩んで立ち止まってるよりは経験して、問題あれば次利用しない…くらいでもよいと思いますね。
\ 実際に検索してみよう! /
オンライン以外で自宅練習を行う手段
ピアノ講師のレッスンを「自宅で受ける」という観点でいえば、オンラインとは別の手段があります。それは教本とDVDを組み合わせた動画講座です。
この動画講座は「独学では物足りないけど、教室通うのはちょっとハードルが高い…」といった方のニーズにピッタリです。
おすすめしたいのは”30日で2曲マスターする”というコンセプトで有名な「30日でマスターするピアノ教本&DVD」です。
この講座はスタンダードなクラシック曲を課題曲として使います(日本の名曲などもあります)ので、ジャズなどコードを中心に学びたい場合は向きませんが、まずはピアノに親しんでみたいという方にはいいと思います。
こちらの記事で詳しく解説しています。
まとめ
今回はピアノ習得方法にオンラインのピアノ教室を活用するメリット等について説明させていただきました。
ポイントは自宅でピアノレッスンを受けるというものですが、今回ご紹介したように様々な方法がありますので、自分の希望や条件によって選んでみてください。
- 先生ともコミュニケーションを取りながらしっかり学びたい
→ピアノ教室が運営するオンラインレッスン - 先生ともコミュニケーション取りたいけど料金が最優先
→個人の先生によるオンラインレッスン - しっかりした教材があれば自分のペースでやりたい
→ピアノ講師による動画講座
ざっくり上記の感じで判断してもらえればいいと思います。
仕事や家庭に忙しい社会人の皆様、忙しい日常生活と上手に両立するためにも、オンラインレッスンをご検討してみてはいかがでしょうか?
Amazonが提供する”Amazon Music Unlimited”は、
6500万曲が聴ける音楽サブスクリプションの中でもトップクラス!
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