音楽の雑学

プロレス入場テーマ曲とハードロックの親和性

こんにちは、カフェランです。

僕は昔からプロレスが大好きでした。

自分が子どもだったということもありますが、昭和の時代は外国人レスラーが今よりも大きくて、迫力あるレスラーが多かった印象があります。

カフェラン
カフェラン
アンドレやハンセン、ブロディ…何ともいえない”色気”があったんですよね

 

そんなレスラーの入場シーンは、ある意味試合以上に盛り上がる瞬間ですが、その盛り上がりの大きな要素は入場テーマ曲です。

この入場テーマ、子どもの頃は誰の何という曲か知らずに、ただ「カッコイイなぁ~♪」という感じで聴いていましたが、実はその多くにハードロックの名曲が使用されているのです。

今回は、すごく親和性の高い「プロレス」と「ハードロック」について、昭和、平成を振り返りながら、語っていきたいと思います!!

 

レスラー別入場テーマ曲

ブルーザ・ブロディ  テーマ曲:移民の歌

1980年代に全日本プロレス、新日本プロレスを股にかけて活躍したブルーザ・ブロディの入場テーマ曲はレッド・ツェッペリン(Led Zeppelin)の移民の歌(Immigrant Song)です。

ブロディの入場といえば、毛皮のブーツに独特の咆哮、そしてチェーンを振り回す荒々しいものでした。そんなワイルドな入場に、この移民の歌はもろハマっていると思います。

ブルーザ・ブロディ出典:logsoku

むしろこの移民の歌は、ブロディのイメージを作り上げる大きな要素になっています。

というのも、入場をはじめとするブロディの破天荒な振舞いは、割と計算されて行われていたものでした。

この辺りの考え方についてブロディは「プロレスを初めて見る子供やお年寄りに『あのチェーンをブルブル振り回す奴は誰だっけ』という印象を与えるため」という趣旨を語っています。

カフェラン
カフェラン
要するに”つかみ”ですよね

興味のない人を振り向かせるためには、ちょっとぐらい大げさに、派手にする必要があったりします。そんなことを計算するぐらい、インテリ系のレスラーでもあったわけです。

プロレスラーになる前の前職は新聞記者ですからね。深い洞察力とか、そういうのはもともと備わっていたのかもしれません。

 

Led Zeppelin(レッド・ツェッペリン)

レッド・ツェッペリンは、1968年イギリスでデビューした、ブリティッシュハードロックの開祖のような存在です。

音楽性は単なるストレートなロックに収まらず、アコースティックを基調としたトラッドなものや民族音楽的なものなど幅広い要素を持ち合わせているバンドでした。

カフェラン
カフェラン
ジミーペイジ(ギター)のアイデアやジョン・ボーナム(ドラム)の存在が大きかったと思います。

 

移民の歌もそうした幅広い音楽性の中で生まれた一つですね

なんといっても、印象的なのはイントロから一貫して弾かれるギターリフ。単音リフなので簡単そうに聞こえますが、このリズム感を維持するのが意外と難しいです。

右手のピッキングを正確に、そして安定的に弾けることではじめてこのリフは成立するのでしょう。

 

ちなみに、ギタリストの布袋寅泰氏がこの移民の歌をカバーしており、新日本プロレスの真壁刀義選手が入場テーマ曲として使用しています。

真壁選手は首からチェーンをぶら下げたり、得意技として”キングコングニードロップ”を使用するなど、ブロディの様式を引き継いでいます。

 

ビックバン・ベイダー  テーマ曲:Eyes Of The World

1990年代、主に新日本プロレスで活躍したビックバンベイダーの入場テーマ曲はレインボウ(RAINBOW)の「Eyes Of The World」です。

ビックバンベイダーは元々TPG(たけしプロレス軍団)の刺客、という位置づけで登場した巨漢レスラーでした。スターウォーズのベイダーを模した甲冑をかぶったりしているため、最初は色物扱いされていたふしがあります。

ビックバン・ベイダー出典:Instazu

1987年両国国技館のメインカードで組まれていた「猪木VS長州」が、直前に「猪木VSベイダー」に差し替わったことで怒った観客が暴動を起す、という出来事もありました。

しかしこのベイダー、その巨体から繰り出す迫力ある技や、あの体格でトップロープからムーンサルトプレスもこなす器用さもあり、90年代の日本のリングに無くてはならない存在になりました。まさに実力で人気を勝ち取ったともいえます。

1990年に行われたベイダー対ハンセンのド迫力ファイトは今でも語り草です。

カフェラン
カフェラン
いやー、あの試合はすごかった!ハンセンの久々の親日マット登場もインパクトありましたが、小細工の一切ない2人のぶつかり合いがすごすぎて、興奮!

 

RAINBOW

テーマ曲である「Eyes Of The World」は、RAINBOWに二代目ボーカリストのグラハム・ボネットを迎えてリリースされた「DOWN TO EARTH」収録の名曲ですが、テーマ曲はこの曲のイントロとギターソロ部分をつなぎ合わせたものです。

特にイントロは当時のキーボーディスト、ドン・エイリーの力作で、この荘厳な感じが”皇帝戦士”ベイダーのイメージを押し上げるのに一役買っています

僕の組んでいるRAINBOWのコピーバンドでも、もちろん演奏したこともあるくらい大好きな一曲です。

RAINBOWに関しては、こちらの記事で詳しく触れています。Eyes Of The Worldに関しても感想書いてますよ!

RAINBOWの名曲10選 様式美ハードロックの真髄がここにある!今回は1970年代に様式美ハードロックを確立したイギリスのハードロックバンド RAINBOW(レインボー)の名曲を10曲選んでご紹介した...

 

ロード・ウォリアーズ  テーマ曲:Iron Man

1980年代から90年代にかけ全日本プロレス、新日本プロレスで活躍したロード・ウォリアーズ(ホーク・ウォリアー&アニマル・ウォリアー)の入場テーマ曲はブラック・サバス(Black Sabbath)の「IRON MAN」です。

ロード・ウォリアーズはとにかくカッコよかったですね。

基本的にタッグチームとしての活動で、そのスピードとパワーは圧倒的でした。

例えば技でいえばパワースラム。これまでのプロレスでは”ボディプレス”といって、普通に相手を抱えて背中からリングに叩きつける技がありましたが、ウォリアーズは、相手をロープに飛ばし、その勢いのまま抱え上げ、リングに体ごと叩きつける。

そしてコンビ技では、アニマルが相手を抱え込み、ホークが飛びながらラリアットをかますなど、それまでのプロレスには無かった動きを取り入れたのも、ウォリアーズの功績の一つでしょう。

 

Black Sabbath

テーマ曲は、ブラックサバスの「IRON MAN(アイアンマン)」です。

ブラックサバスは、ハードロックというよりも、ヘヴィメタルの先駆けといった存在で、あのオジーオズボーンが初代ボーカルとして在籍したバンドです。

ロードウォリアーズの入場は基本的に走りながら登場するスタイルで、登場からリングまであっという間だった記憶があります。

カフェラン
カフェラン
トゲトゲのあるレザーを着込み、走りながら入場、そのまま滑り込むようにリングインして、そのままコールも待たず殴り始めるというスタイル…これが新しくてとってもカッコよかった!

なのでじっくり曲は聴けませんでしたが、このIRON MANはギターリフだけでも十分魅せられる曲なので、ウォリアーズには合っていたと思います



蝶野正洋  テーマ曲:Martial Arts

新日本プロレスの”悪のカリスマ”蝶野正洋。闘魂三銃士(武藤敬司、橋本真也)の一員として、またnWo Japanの総帥として、様々な顔を持ち長きに渡り新日本を支えた彼のテーマ曲はロイヤル・ハント(ROYAL HUNT)の「マーシャルアーツ(Martial Arts)」です。

蝶野正洋は、同期の橋本真也、武藤敬司に比べると華は確かにないですが、大事なポイントはしっかりポイントを押さえていくイメージがあります。

新日本プロレスの真夏の祭典 G1クライマックスの2連覇なんてその最たる例です。

”鉄人”ルー・テーズを師匠にしている点なんかも渋いですよねぇ。
キャリアの後半は主にヒールとして存在感ありました。ちゃんとキャラを演じ切る、そういう部分もプロとして徹底してます。素は絶対いい人ですから。

橋本の「時は来た!」発言のとき、思わず笑ってしまう事件w…そういう面白エピソードもいっぱいもってる人です。

カフェラン
カフェラン
僕もそんなに前に前にでるタイプではないので、個人的にも親近感じます。ああ、自分の得意なやり方でいいんだなっていう…。

 

ROYAL HUNT

入場テーマは、ROYAL HUNTの「Martial Arts」です。

ロイヤル・ハントはデンマーク出身の、アンドレ・アンダーソン(キーボード)が中心メンバーとして率いるネオクラシカルメタルバンドです。

キーボーディストが中心メンバーということもあり、その楽曲はクラシックの影響を多分に受けたものです。この曲は激しい細かいパッセージが連続で続く、ハードかつシンフォニックな名曲です。

蝶野正洋の都会的な佇まいに、マッチして聴こえるから不思議です。選手にテーマが寄っていくのか、テーマに選手が寄っていくのか…その両方かもかな。

実際の演奏シーンもどうぞ。

アンドレ・アンダーソンのキーボード配置は、だいたいコの字型で、正面が空いているスタイルです。

正面を向きながら、両側の鍵盤を手を広げて弾く…しかも目をつぶりながら。それがかっこよかったな~

蝶野正洋の都会的な佇まいに、マッチして聴こえるから不思議です。選手にテーマが寄っていくのか、テーマに選手が寄っていくのか…その両方かもかな。

 

武藤敬司  テーマ曲:The Fainal Count Down

新日本プロレス、そして全日本プロレスでは社長として、晩年は様々なリングにもあがった武藤敬司。日本を代表するレスラーである彼の初期の入場テーマ曲は、ヨーロッパ(EUROPE)の「ザ・ファイナル・カウントダウン(The Final Countdwon)」です。

武藤敬司は本当に華のある選手でした。

入場の際、クルッと回転しながらのリングイン、そしてフィニッシュ技のムーンサルトプレス、そしてなにより顔がいい(今は今で渋い)。

そりゃ人気になるわけですよ。

選手としての晩年は長年の無理がたたり、人工関節への手術を受けたり、満身創痍の状態でリングに上がり続けました。

そのムリっていうのが、ムーンサルトプレスのやり過ぎでしょう。

この技はトップロープから体を一回させ、そのまま横たわっている相手にボディプレスする技で、モロに膝を打ち付けてしまいます。

それでもお客さんが喜ぶから繰り出す、これぞプロ意識

自分は仕事などでここまでのプロ意識を出せているだろうか…自問自答。
でも、個人的には体も労わってほしい。

 

EUROPE

そして入場テーマ曲はEUROPEの「The Final Countdwon」です。

EUROPEはスウェーデン出身のメロディックメタルバンドで、「The Final Countdwon」は彼らの代表曲です。

この曲については、なんといってもイントロのキーボードフレーズ。ハードロックの名曲の中でも、5本の指に入る名キーボードフレーズであると思います。

ちなみに、この曲は武藤敬司が1回目の海外武者修行から帰国した、また”スペースローンウルフ”と呼ばれた若手時代の入場テーマ曲です。

闘魂三銃士時代以降は「HOLD OUT」という曲を使用し始めますが、こちらの曲もむっちゃ良い曲!武藤といえばコレって感じです。

 

天龍源一郎  テーマ曲:サンダーストーム

1980年代に全日本プロレス、新日本プロレスを股にかけて活躍した故ブルーザ・ブロディの入場テーマ曲はレッド・ツェッペリン(Led Zeppelin)の移民の歌(Immigrant Song)です。

最後に、ハードロックではありませんが、個人的に大好きな曲なのであわせて紹介します。

それは天龍源一郎の入場テーマ曲「サンダーストーム」です。サンダーストームはギタリスト高中正義の作品で、ジャンルとしてはフュージョンです。

天龍の泥臭さと、このギターがすごく合います。

ジャンボ鶴田とタッグチーム「鶴龍コンビ」を組んでいた時は、ジャンボ鶴田のテーマ曲「Jのテーマ」とこのサンダーストームが見事に1曲の中でコラボして、その曲の切り替わりもすごくカッコよかった印象があります。

 

カフェラン
カフェラン
この二人は対等の関係ですよ、というメッセージが込められているかのように、交互に登場する両テーマ…いやー思い出します

 

まとめ

2019年現在、新日本プロレスを始めとして、プロレス界全体は盛り上がっているようです。

そんな最近のプロレスに興味を持たれた方、是非、昭和まで遡って色んなレスラーや試合を味わってほしいと思います。

現在のようなスタイリッシュさはもしかしたら足りないかもしれませんが、その代わり色気のある怪しさが満載ですよ

それを思いっきり高めてくれるのが入場テーマ曲です。